音圧を上げる方法とおすすめのVSTプラグイン

更新日
2020年11月20日
公開日
作成日
2020年03月26日
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過去にレコーディングスタジオで2億円の卓を触っていましたが、やりたい事と何か違うなと思い 20年間で200万円近くのDTM機材を買い漁ってやっと見つけた、 手軽に安価で音圧を上げる方法とおすすめのVSTプラグインを紹介しています。

私が音圧を上げた曲の例

音素材はPrime Loops様とFunction Loops様からギフトで頂いたものを使用しました。 1曲目のdryが素材をただ混ぜただけのもの、2曲目のwetがこのページで紹介しているMAGNETIC II、Elixir v3、Ozone 8 Elementsを組み合わせてマスタリングしたものです。

1曲目に比べて2曲目の方が迫力と立体感が出たのを感じて頂けましたでしょうか。 元々の素材が良く、ジャンルもLo-Fiなので個人的にはdryでも好みなのですが、

音圧(曲自体のボリューム)が低いと市販のCD音源との音量差がありすぎて、 聴こえないと聞いてすらもらえないので音圧は適度に上げておいた方が良いです。

では実際にどうやってマスタリングしたかを含めて、おすすめのVSTプラグインを紹介していきます。 キャプチャ画像が設定値ですのでご参考いただければ幸いです。

Nomad Factory - MAGNETIC II

Nomad Factory MAGNETIC IIの画像

マスタートラックのスロット1にテープシミュレーターのMAGNETIC IIを挿しています。 デジタルすぎる音にテープ録音のような温かみを与えるVSTプラグインなのですが、 BOOSTというボタンがあるので、これを押してつまみを回すだけで簡単に音圧を上げれます。 私が持っているVSTプラグインの中で1番おすすめのプラグインです。

参考までに過去最安値は2020年3月21日~2020年3月31日限定(PluginFox社)で$19.99、 この時の為替レートで約2,300円(税込)でした。※ 世界的なコロナウィルス不況だったので、ここまで安くなる事はほぼ無いと思います。

私は2018年の70%OFFの時に他社で4,299円で購入しましたが、 定価が13,000円前後なので、6,000円前後で買えるセールを見かけたら買って損はないと思います。

2020年11月13日のブラックフライデーセールで全部入りの「Integral Studio Pack III Bundle」が過去最安値の83%OFFで$79(当時8,679円)で販売されています。 Integral Studio Pack III Bundleは年2回ほど80%OFFの$99で販売されますが今回は特に激安だったので、私も買い足してしまいました汗

Nomadだけで完パケを作るのは難しいのですが、隙あらばNomadを差し込みたくなる…真空管サウンド好きを虜にする不思議な魅力があるメーカーですね。

Flux - Elixir v3

Flux Elixir v3の画像

マスタートラックのスロット2にはトゥルーピークリミッターのElixirを挿しています。 多くのリミッターは音が割れやすく、音楽ジャンルが激しい系の場合は逆にそれが良かったりもするのですが、Elixirは純粋に音圧だけを上げてくれます。 (ただし、いくらElixirといえども音が割れない限界値はあります) 少し音に深みが出るのもおすすめのポイントです。

Elixirだけだと透明感が強いのでスロット1にMAGNETIC IIを挿すと相性抜群です。

参考までに過去最安値は2020年11月13日~2020年12月13日限定(本社とPluginFox社)で$39.00、 この時の為替レートで約4,290円(税込)でした。 ※ 世界的なコロナウィルス不況だったので、ここまで安くなる事はほぼ無いと思います。

私は2019年に知人から13,000円で譲ってもらいました。もう少し待っていればよかったです(悲) ElixirはFlux社のセール時でも対象になることが少なく定価が20,000円前後なので、12,000円前後で買えるセールを見かけたら買って損はないと思います。

iZotope - Ozone 8 Elements

iZotope Ozone 8 Elementsの画像

EDM系のクリエイターに人気のOzoneですが、Maximizerはちょっと高音が強い音になるので私はImagerしか使っていないです。ただ、OzoneはこのImagerが凄くて、 真ん中に寄ってしまっている音をステレオにうまいこと広げてくれます。

ページ冒頭の私の作例ではRhodesというエレクトリックピアノの音だけImagerで広げています。

音圧を上げるにはEQ処理よりもM/S処理が重要で、ドラム,ベース,ボーカルを中央に寄せて、他の楽器は中央を避けてステレオのワイド側を持ち上げるのがコツです。

たまに素人のYouTuberさんがEQで30Hz以下と20kHz以上をカットすると良い、とか投稿しているのを見かけますが、あれはいただけません。 たしかにその辺りの周波数は作っている人間しか分からないかもしれませんが、音の深みがなくなるので何てもったいない事をしているんだろう…と思います。

話が逸れてしまいましたが、
iZotopeさんは年に2回くらい無料のばら巻きキャンペーンを実施する時があるので、見かけたら即GETした方が良いかと思います。 Ozone AdvancedとNeutronも触ったことがありますが、Ozone ElementsのImagerだけでも充分かなと思います。 iZotopeさんの製品ならIris 2とStutter Editを買った方が制作の幅が広がるかもしれません。

参考までに過去最安値は2020年6月4日~2020年6月16日限定(Media Integration社)の約95%OFFセールだと思います。

私は2019年5月の89%OFFの時にiZotope Stutter Edit & BreakTweaker Expanded BundleをPlugin Boutique社で5,620円(税込)で購入しましたが、

今回のセールは、BreakTweaker Expanded と Stutter Editに加え、 Trash 2, Iris 2, RX Elements, Neutron Elements, Nectar Elements, Ozone Elements を加えた合計8種類のプラグイン通常103,400円(税込)が約95%OFFで5,390円(税込)と、 あり得ない価格になっているので、もしこの記事をタイミングよくご覧になられた方は即GETした方が良いと思います。

▼2020年6月16日まで
https://store.minet.jp/category/_PROMO_IZOTOPE/6961.html

Youlean - Loudness Meter 2 Free

Youlean Loudness Meterの画像

音を加工するプラグインではなく、音の大きさを目で確認できるメータープラグインです。マスタートラックの最後のスロットに挿して音圧を確認しています。

ロック系やEDM系なら最大-5.0LUFSくらいを目途にマスタリングしますが、音が長いエレキギター,ストリングス,ボーカル,リードシンセがない限り-5.0LUFS(いわゆる海苔弁波形)は作れないので、 あまり海苔弁波形にこだわらなくても大丈夫です。

のり弁波形の作り方は誰も教えてくれません。だって海苔弁にすれば売れるから秘密にしたいんです。 でも私は誰にも聞かず自分自身で研究して辿り着いたので、やっと公表する事ができます。

海苔弁波形を作れないのはあなたの腕が悪いわけじゃないんです。 先程も書きましたが、エレキギター,ストリングス,ボーカル,リードシンセ等の長い音とM/S処理が足りないだけです。 憧れのアーティストの波形を見るとどれもこれも海苔弁波形なので、私自身、波形を眺めては何度も諦めかけたり挫折しそうになりました。 だからこそ声を大にして言いたいです、大丈夫、あなたもやろうと思えばのり弁波形は作れると。

例えばこのページの冒頭で紹介した私の作例は-10.0LUFSですが、ボーカルを入れるだけで-5.0LUFSの海苔弁波形になります。 自分にもできると分かれば、きっと気持ちがラクになるはずです。